平成20年 6月議会 一般質問 原稿

質問の機会を得ましたので、自由民主党金沢市議員会の一員として以下数点お尋ねいたします。
第1点目は低炭素社会への取り組みについてであります。第169回国会における福田総理の施政方針演説では、世界の先例となる「低炭素社会」への転換を進め、国際社会を先導していくと述べています。去る6月9日には、日本の新たな地球温暖化対策として「福田ビジョン」を発表しました。この中で福田総理は、「低炭素社会への移行を新たな経済成長の機会ととらえて低炭素革命に取り組むことで、日本の存在感を高める」としています。
また、2050年までに現状より60〜80%の二酸化炭素削減を目指し、太陽光発電については、その導入量を2020年までに現状の10倍、2030年には40倍に引き上げるといった具体的な数値目標も掲げています。
今年度、国では「環境モデル都市」を募集し、10箇所を選ぶとしています。「環境モデル都市」とは温室効果ガスの大幅な削減など、低炭素社会の実現に向け、高い目標を掲げて先駆的な取組にチャレンジする都市のことで、本市はこれに応募したとのことであります。本市の提案書の中では、2050年までの温室効果ガス削減目標を2000年度比60%としています。また、取組方針として、「歩いて暮らせる環境負荷の小さいまちづくり」、「エネルギー環境の改善」や「熱環境の改善」を挙げています。人と自然にやさしいまち・金沢の実現に向けて、是非とも環境モデル都市となることを期待しております。
さて、本市はこれまでも、太陽光発電などの自然エネルギーを積極的に活用してきており、市内の電気使用量の約6%を供給するに至っております。家庭用太陽光発電の設置助成金についても、国が平成17年度に、県が平成19年度に制度を廃止した後も単独で助成を続けるなど、その取り組みは高く評価されるべきものと思われます。
今ほども述べたように、国は平成17年度で助成制度をやめておりますが、太陽光発電の導入量を増やしていくとの方針が示されたことで、助成制度の復活もあろうかと思います。国の方向性が示された現時点において、まずは市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。また、本市において、太陽光発電の具体的数値目標を設定するお考えがあればお聞かせいただきたいと思います。
本市が平成16年に作成した省エネルギービジョンでは、公共施設の省エネルギー改修の推進策としてESCO事業の導入を明記しています。ESCO事業とはEnergy Service Companyの略称であり、ビルや工場の省エネルギーに関する包括的なサービスを提供することで、これまでの環境を損なうことなく省エネを実現する事業のことであります。ESCO事業の特徴は、省エネ効果の保証を光熱水費の削減分で対応するというものであるため、新たな費用負担が発生しない点にあります。全国を見ても、先進的な取り組みをしている自治体ではESCO事業の導入が見られます。本市の省エネビジョンでは、民間事業者への波及効果を考慮して、先導的に導入していくとなっています。そこで、本市におけるESCO事業導入状況ならびに民間事業者への波及効果はどのようなものであるか、またそれによる省エネルギー効果はどのようなものかお聞かせください。
本市では地球温暖化防止実行計画の策定や省エネに取り組む事業者の支援をしており、その中でも金沢エコ推進事業者ネットワークは順調に輪を広げ、現在102社が参加しており、75社が地球温暖化防止実行計画を策定しています。そういったことから、事業者向けの取り組みは順調であると思うわけであります。
さて、一般家庭に目を向けますと、学校や地域での環境教育の推進やパンフレット配布、各種キャンペーンなどの意識啓発を図ってこられたことで、市民の環境に対する関心は一層高まったと思うわけであります。しかしながら、家庭での省エネに対する取り組みとなると、数値目標が定めにくく、いま一つ実行性が伴わないのが現状ではないでしょうか。人はどれだけいい取り組みだと分かっていても、目標がなければなかなか行動が伴わないものです。
全国に目を向けますと、「家庭版環境ISO」という制度を導入している自治体が多く見られ、宇都宮市や倉敷市、高松市などの中核市でも確認することができます。「家庭版環境ISO」は自らが目標を掲げ、PDCAサイクルをしながら目標の実現に向けて努力し続けるものであります。鹿児島県指宿市の家庭版環境ISOでは、環境意識の高い方からそれほどでもない方まで、それぞれが無理なく長続きできるよう、初級、中級、上級とに別れており、自分のレベルにあわせて取り組めるようになっています。
本市の省エネビジョンではエコファミリー認定や表彰制度などについて検討することになっています。各家庭が目標を持ち、無理なく長続きできる「家庭版環境ISO」を導入することで、環境活動の実効性を高めるだけでなく、エコファミリー認定や表彰制度なども行いやすくなると考えますが、いかがでしょうか。
第2点目は金沢の食についてお聞きします。日本各地にはそれぞれ郷土料理と呼ばれるものがあります。それらの多くは、その土地の地理的条件や歴史的背景などによって育まれてきたものであり、それらを食することで違う土地に来たことを実感するということもあるかと思います。
金沢には歴史や伝統に裏打ちされた「金沢ことば」や「金沢しぐさ」といった金沢独特の文化が、今も生活の中に息づいています。食文化においても四季折々の食材を活かした「かぶら寿司」や「じぶ煮」、「鯛の唐蒸し」、「はす蒸し」、「ゴリ料理」などの加賀料理がありますし、ブランド力のさらなる向上を進めている加賀野菜もあります。また、今も生活の中に残る風習と共に「五色生菓子」や「氷室万頭」などの和菓子も金沢の重要な食文化であります。これらは本市の観光パンフレットの中でも、詳しく紹介されておりますが、他にもたらこを「もみじこ」と呼んだり、キノコを「コケ」と呼んだりすることや、家庭の味として「茄子ソーメン」や「めった汁」なども金沢の食文化の一つと考えられ、これらにも光が当たるような取り組みを考えてもらいたいと思います。たらこを「もみじこ」と呼ぶ感性はまさに金沢らしいと思いますので、ぜひご検討いただきたいと思います。
郷土料理と似た言葉で「ご当地グルメ」というものがあります。郷土料理は比較的伝統的なものやその地域の日常的な料理に対して使用されるのに対し、ご当地グルメは、開発されてから比較的新しいものを指して言われることが多く、特定の地域のみで浸透している料理などを意味して使用されています。明確な線引きがあるわけではないので、時間の経過によっては、郷土料理と認識される可能性もあります。
全国のご当地グルメと呼ばれるものを少し取り上げてみると札幌ラーメン、仙台の牛タン、宇都宮の餃子、名古屋の味噌カツ、大阪のお好み焼き、広島のお好み焼き、讃岐うどん、博多ラーメンなど、取り上げればまだまだ出てきます。
また、2006年から地域団体商標制度が始まったこともあり、「B級ご当地グルメ」と呼ばれるもので地域おこしをしようという動きも全国各地で見られます。八戸せんべい汁や静岡おでん、近隣では高岡コロッケがそれにあたるようです。「B級ご当地グルメでまちおこし団体連絡協議会」、通称「愛Bリーグ」と呼ばれる団体では、「B級ご当地グルメ」の定義について「安くて旨くて地元の人に愛されている地域の名物料理や郷土料理」であるとしています。
本市に目を向けますと、伝統的郷土料理と呼べるものは多々あり、多方面で紹介されておりますが、「ご当地グルメ」や「B級ご当地グルメ」となるとあまり光が当てられていないのではないでしょうか。金沢の「ご当地グルメ」として考えられるものとして「ハントンライス」があります。また、一部新聞や雑誌等で取り上げられている「金沢カレー」もこれにあたるのではないでしょうか。
ハントンライスには、諸説ありますが、昭和40年代に金沢市中心部のレストランで考案され、その後、市内の洋食屋に広まったとされています。ハントンライスの語源は、ハンガリー料理にヒントを得ていることから、ハンガリーの「ハン」とフランス語でマグロを意味する「トン」から来ているそうです。今では市内のいたる洋食屋でみられ、ご当地グルメと呼ぶにふさわしいのではないでしょうか。
金沢カレーは、そのスタイルが大変特徴的です。器はステンレスのお皿。ルーはドロドロと濃厚であり、付け合わせにはキャベツの千切りが添えられています。そして食べる際にはスプーンではなくフォークを使うといったことも特徴的です。「金沢カレー」という言葉自体はごく最近生まれたものであるようですが、このスタイルは30年以上の歴史があり、最近では世界にも進出しています。
この4月に金沢に来られた森副市長は、日々金沢の食を堪能されていることと思いますが、ハントンライスや金沢カレーについて、どうお感じになられるか、もし食べられたことがおありならば、その感想も含めてお聞かせいただきたいと思います。
昨年、視察で静岡市を訪れた際に、市役所の方から「静岡おでんMAP」というグルメマップを頂き、市が静岡おでんを応援していることを強く感じました。そこで、本市でも「ご当地グルメ」について調査研究をし、新たな街の魅力創出に取り組んではいかがかと考えますが、本市の考えをお聞かせください。
第3点目は結婚組数増加への取り組みについてであります。先日、市民の素朴な声を聞き、若者の政治意識を少しでも喚起したく、本市議会をモデルとした模擬議会を開催いたしました。多くの方にご参加をいただき、自由な視点でのご意見、ご質問をいただきました。その中の一つに、結婚助成金を設けることで晩婚化対策、引いては少子化対策にしてはどうかという質問がありました。恐れ多くも、私は模擬市長という名前の市長役になり、この質問に対して、金沢市の現状や他の自治体の取り組みをお伝えしながら、自分の意見も取り入れて答弁をしました。
本市からいただいたご意見は、「結婚は個人の価値観や考え方など、個人の自由な選択の領域に属する事柄であり、結婚後の出産・子育てや教育に費用がかかりすぎるとの指摘や育児不安の増加があることから、現状では、これらの費用負担の軽減や親としての成長支援など、安心して子どもを産み育てられる環境づくりに努めていきたい」といったものでありました。
また私の答弁は、結婚助成金という制度によって、結婚組数の増加につながり、少子化対策になるのか研究課題としたいとお答えしました。というのは、その時の私には結婚助成金が必ずしも少子化対策につながるとは思えなかったからです。
しかしながら、岡山県高梁市では若者の定住を促進する施策の一環として、結婚後に住民となった方に2万円の結婚祝金を給付していますし、熊本市では農業後継者育成の花嫁花婿対策として、結婚祝金の支給を行っています。また、千葉県野田市では心身障害者の福祉増進を目的とした心身障害者結婚祝金という制度がありますし、過疎化を防ぎたいとの目的で結婚祝金を設ける自治体の中には支給額30万円というところもありました。このような、他の自治体の取り組みを目にしますと、本市においても「結婚祝金」という制度を単に少子化対策としてではなく、別の施策と絡めることでうまく活用できるのではないかと考えるようになってきました。そこで、本市では結婚祝金等を活用した制度が存在するのか、またそういったことの活用について、基本的にどのようにお考えかお聞かせください。
かなざわ子育て夢プラン2005には、若い世代の交流を促進する施策として、平成17年度から「若者つどい・であい広場事業」通称クローバープロジェクトの開催が明記され、毎年2回ずつ開催されております。参加者も年々増え、それに伴って成立するカップル数も増えており、これまでに750名以上の方が参加して、70組以上のカップルが誕生しているとのことであります。クローバープロジェクトは異性との出会いの場を演出することにより、結婚組数が増加することを期待しているものと考えますが、これまでの事業の成果はどのようなものであったのかお聞かせください。
私は、この事業を通して成立したカップルが、後に結婚に至った場合、市から何らかのお祝い、例えば、結婚式で市長からお祝いのメッセージが送られたり、記念の品が贈られたりといったことがあれば、この事業をより充実したものできるのではないかと考えています。この事業はモデル事業ということでありますので、今後の展望も含めて、どのようにお考えか、このことをお聞きいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
